ポーランドの国民健康保険「NFZ」加入 + 家庭医の登録

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ポーランドにも日本と同じような国民健康保険制度、通称「NFZ」という制度があります。基本的に勤労者は強制加入することになっており、企業や団体に勤めている場合は職場経由で、個人事業主であったり雇用主である場合は自分で加入手続きを行うようです。この辺りはなんとなく日本の仕組みと似ているかもしれません。

ポーランドの国民健康保険は実質医療費が無料(勿論例外もある)

日本と大きく違うのは、この「NFZ」に加入している場合、保険適用のクリニックで診察・治療を受けた場合は基本的に医療費が無料であるという点。(※処方された医薬品は自己負担が発生します。大体4~5割程度の負担のようです)ポーランドでは自由診療のみを行うプライベートクリニックと保険診療を行うクリニックが混在しており、患者のニーズや希望によってそれぞれのクリニックを選択しているようです。日本では一部のクリニックを除いて基本的には保険診療が当たり前ですから、ポーランドのように混在している制度は理解するまでに大分ややこしく感じました。また、初診がプライベートのクリニックでも、その後別の病院で治療や手術が発生した際には公立病院へ移って無料診療になる、というかなりややこしい事例も…(私のパートナーはこれでいびき対策手術が無料になりました)。

一般的には自由診療を行うプライベートクリニックは「対応が早い」「予約が入れやすい」「親切」という理由から、診療科目によっては好まれて選択されているようです。ということは、保険診療のクリニックに対しては、その間逆を感じているということですよね。通常のクリニックは「予約が入れられない」「対応が不親切」「とにかく診察まで待つ」という理由から敬遠する人も多いのだとか。私の友人の中には、医師の知り合いが多く保険を適用しなくても無料で診察してくれる(治療はまた別のようですが、今まで深刻な病気になったことがないので特段困ったことは無かったそう)為、NFZ適用のクリニックにはいった事がない、制度もよく分かっていない、というツワモノも(笑)。

実際に「NFZ」に加入してみた

今回、やっと加入に必要な諸条件が整ったことから満を持してNFZに加入しました!それまでは外国人専用の医療保険に加入していましたが、対象外となる診療もあったり、後日請求が面倒でパートナーが請求し忘れたり…で、最終的にほぼ自腹で診療を受けていました。ポーランドの自由診療はそこまで高額ではないので(診療内容や検査にもよりますが、100zl~200zl程度)割り切って受診できていましたが、やっぱり無料で受けられるなら無料がいい!と、NFZに加入できる日を指折り数えて待っておりました(笑)。

加入の手続きの流れは以下の通り。

①パートナーの勤め先に必要書類を提出し、非扶養家族としてNFZへ追加登録をしてもらう
②PESEL(日本で言うマイナンバー。個人付与された番号によりほぼ全ての公情報が管理され、この番号が無い場合に不都合が生じることが多々ある。特に税金関係。)を居住地の市役所で発行してもらう
③居住地のNFZ事務所へ出向き、身分証明の提示とPESEL番号を伝えてカードを発行してもらう(数分で終了)

これで晴れて保険証が手元に!日本の場合はカードの発行受理も事業所が窓口になって行うことがほとんどなので、加入者自身がほとんど窓口で手続きを行わなければならないことに大分煩わしさを感じましたが、しょうがないですね…。一度登録が完了すればカード発行までは非常に簡単で、私のへなちょこポーランド語でもなんとか窓口の人と意思疎通が出来たので、この辺りの手続きの簡潔さは非常にありがたかったです。

NFZカードの見本

上の写真が実際に発行されるNFZカードの見本です。ここに加入者それぞれの個人情報が印刷されたものが渡されます。実際に診察を受ける際にはこのカードを常に提示する必要があります。

EU圏内有効の保険証も貰える!

そして、このNFZの最大のメリットは、EU圏内で使用可能なユーロ保険証(?)も発行してもらえる事ではないでしょうか!このカードも、居住地のNFZ事務所に行けば即日発行して貰えます。有効期間は1年間なので、つど発行する手間はありますが、この保険証を持っていれば各国の健康保険ルールに基づき現地の診療が受けられるという素晴らしい特典が。ポーランドでは医療費は実質無料ですが、同じユーロ圏内といえども医療費の自己負担率は各国によって異なりますので、渡航地によってメリット・デメリットには差が出そうですが、無いよりあったに越したことはありません。実際、私のパートナーはEU圏内に渡航する際には特別な旅行者保険はかけずに出かけることがほとんど。特別な場合(登山をするとか、スポーツ競技をする等、怪我の危険が高い可能性がある場合)を除いてはこの保険証で十分カバーできると考えているようです。

私も今回NFZ加入時に一緒に手続きしてもらいましたが、こちらはPESEL無しでもパスポートのみで発行してくれました。その違いが何なのかはよく分かりません…。(ちなみにNFZのカードはPESEL無しでは発行してもらえません)

まずは家庭医へ登録が必要

ポーランドのNFZ制度では、患者のかかりつけ医となる「家庭医」を最初に登録する必要があります。この家庭医は、患者の保有する疾患を管理したり、初診を受け付ける総合医になります。ただこれら総合医は内科の専門家が多いようで、そこから先に専門的な治療が必要であると判断された場合は、この家庭医に紹介状を発行してもらい別のクリニックや総合病院で治療を受けることになります。家庭医の紹介状無しでは転院先での保険適用が効かない場合もあるのだとか。ただ、この制度は常に変更を繰り返しているらしく、数ヶ月前までは駄目だったことが次に訪問していた時には大丈夫だった、ということは多々あるのだそう。私も今回家庭医以外の婦人科クリニック(NFZ適用)に予約を行いましたが、家庭医の紹介状を特に求められることも無く、保険証を確認すると「無料で検査が受けられます」と言われました。制度を完全に把握するには時間がかかりそうなのと、変化を都度追いかけることも大変なので、窓口で言われたらその通りに従おうかと思うこの頃です…(いずれにしても無料になりましたから)。

家庭医の登録書類はなんだか面倒くさい

そのような訳で、家庭医で診察を受ける前に登録申請を行ってきました。クリニックで渡された書類は3種類。1枚目は家庭医として登録をするドクターの名前と私自身の基本情報を記入するもの。2枚目は担当となるナースの名前と私自身の基本情報を記入するもの。そして3枚目は、今後出産をした場合、産後ケア担当となる助産師(産後ヘルパー?)を登録するもの。3枚目は意外ですよね。私自身は多分使わないサービスになると思うのですが、このクリニックで登録できる担当者の名前を言われるがままに記入。書くものが沢山で大変でした…。そもそもドクターもナースも誰が誰だか分からないので「英語が出来る」縛りで紹介してもらいそのまま記入。クリニックがこの情報をデータベースに登録し、今後の診療記録に使われる模様です。いつも思うのですが、ポーランドは書類が多い…!(日本人に言われたくないでしょうか)

噂どおりすぐに受診できない

NFZ加入を記念し、以前からずっと不調が続いていた胃の診察を受けるため、登録に行った日に受診有無を聞いたのですが既に満員。数日先も埋まっているといわれました。このクリニックの場合は、毎週水曜日に受診予約を受け付けているとの事で、次の水曜日に連絡をいれなんとか近い日付で受診予約完了…慢性疾患や急を要さない症状なら待てますが、さすがに症状が酷い時はこれじゃ困りますね。できれば急患にはなりたくない、と願わずにはいられないのでした。(その時は自由診療でも何でも、すぐ見てくれるところに駆けつければいいって話ですが)

<まとめ> でも、ポーランドの医療水準は悪くないようですよ

と、色々面倒な部分もある国民健康保険制度「NFZ」ですが、全体的に見てポーランドの医療水準は高く、その点ではあまり心配をしなくてもよさそうです。ただ、なんでも日本と同じ対応を望むとガッカリしたりするもので、こんなものかと思うくらいでいたほうが精神衛生上良さそうです。私自身は、過去にいくつか検査、診療を受けましたが、概ね満足していますし、むしろ日本の医師よりも説明を丁寧にしてくれたと思う点も多かったと思っているほどです。今度、どう驚かされていくか。楽しみのようなそうでないような…(笑)。とはいえ健康第一!出来れば病院にかからずに健康に過ごしたいものですね。

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