ポーランドのチャリティーイベント「Wielka Orkiestra Świątecznej Pomocy(Great Orchestra of Christmas Charity)」

<スポンサーリンク>


この時期に街のあちこちで目にするこのハートマークのスティッカー。
始めは誰かがクリスマスの贈り物のパッケージに貼られていたシールをいたずらで貼っていたのかと思っていたのですが(笑)、実はこれはポーランドで26年間続いているチャリティーイベント「Wielka Orkiestra Świątecznej Pomocy(Great Orchestra of Christmas Charity)」のキャンペーンスティッカーでした。

年末年始にポーランドでよく目にするハートマークのスティッカーが目印、今回はこのチャリティーイベントについてご紹介したいと思います。

「Wielka Orkiestra Świątecznej Pomocy(Great Orchestra of Christmas Charity)」とはどういうイベントか

Wielka Orkiestra Świątecznej Pomocy(Great Orchestra of Christmas Charity)」は日本語に直訳すると「クリスマスチャリティーの素晴らしいオーケストラ」で、同名の非営利団体「Foundacja WOŚP」が主催しています。名前にオーケストラとありますが、実際に交響楽団を有しているのではなく、人々の集まりの意味でつかわれている単語のようです。

1991年にポーランド人Jerzy Owsiak氏によって設立された慈善団体で、設立以来この大型チャリティーイベントを主催しています。

こちらのおじさま、もとい、男性が創設者。

毎年一つのテーマ(主に医療分野活動への支援)を決め、年明けから数週間の間キャンペーンを展開します。最終日(毎年異なる。今年は1月14日)に全国各地で様々なイベントが個人または団体(自治体も多い)により行われ、そのイベント会場で募金を集めて寄付される仕組みです。これら団体等によって開催されるイベントは、音楽コンサートもあればスポーツイベント、花火の打ち上げ等様々。また各種企業も募金活動に参加しており、オークションを開催して売り上げを寄付したり、ドイツ系スーパー「LIDL」でもキャンペーン期間中募金箱が置かれ募金を集めています。

今年の寄付の目的は「新生児の治療機会の均等化」。

募金をすると例のハートマークのスティッカーが貰える仕組みです。この辺りは日本の「赤い羽根共同募金」と同じですね。

また個人でチャリティーオークションを企画して団体へ寄付する人もいます。実際、私の知人はfacebook上で自分が書いたイラストレーションのオークションを行い、このイベントに寄付すると記事を投稿していました。

facebbokに投稿されていたチャリティーオークションのお知らせ

イベントの歴史

1991年に始められたこのチャリティーイベント、初回の目的(テーマ)は「医療機器の提供による子供の生存保護と健康保護」で$1,535,440.68の寄付が集められました。その後年ごとにテーマを変え、2004年にはスリランカの津波被害へ寄付されたこともあるそうです。年ごとの寄付先(テーマ)と総額については、以下のwikipediaからの引用をご参考ください。

引用:wikipedia

フィナーレ(最終日)の様子はテレビで生中継される

フィナーレに行われるコンサートなどのイベントや全国各地の会場は、tvnという民間テレビ局によって朝から生中継されたり、スタジオでも様々なイベントが行われています。とある会場では「誰かが氷が入れられたプールの中に飛び込めばいくら寄付する」というチャリティーが行われていて、地方都市の市会議員が飛び込んだり(勿論彼にとっては自分を売る絶好のパフォーマンスな訳ですが)とさながらお祭りのような騒ぎになっていました。
(以前は国営放送のTVPによって中継されていたようですが仲たがいし、パートナーを変えたそうです)
このあたり日本テレビの「24時間テレビ」的なイメージと似ているのかもしれませんが、全体的にもっとカジュアルで偽善的な雰囲気が薄いのが24時間テレビよりも見れる気がしました。

なんだか随分大盛り上がりしてます

もちろん批判もかなりある、そして黒い噂も

多くのチャリティーイベントが各方面で批判対象になるように、このイベントも様々な批判を受けているようです。

主な批判の数々

・集められた寄付金の収支報告が不完全

・設立者の親族によって運営がなされており、親族が保有する会社に寄付金が流入しているのではないかと言う疑惑

・チャリティーイベントの多くが地方自治体によって運営されており、そのイベントを運営するために使われるのが税金。税金も使われ、会場で寄付も集め、二重の徴収をするイベントの意義に対する不信感等

・現政権(与党「法と正義(PIS)」)は教会が大きな支援団体となっており、このチャリティーイベントに反発する教会の動きも。そして現政権もこのイベントには批判的立場。(教会で寄付を集めにくくなるためとか)

お金を集めるイベントだけに、お金の問題で色々と黒い噂があるようです。確かに収支報告はきちんとしたものが発表されていないというのは大分問題かと思います。私が調べた限り、公式ホームページにきちんとした報告(簡単な支出報告はありました)がなかったため、このような批判を受けるのも当然なのかなとも思いました。またファミリービジネスについての黒い噂も深く調べてみたかったのですが、私のポーランド語力では限界があり、ここではあくまでも「噂がある」に留めておきます。そういった懐疑的な視点で見ている人もいるということだけお伝えします。

全国的なイベントであることは確か

様々な不透明さがあるイベントではあるようですが、全国的に行われ、その意義に賛同しているポーランド人も多いことから、市民権を獲得している年間イベントの一つに成長しているのは確か。イベントの翌日も、このスティッカーをジャケットやコートにつけて歩いている人々を多く目にしました。あからさまに寄付金を横領していたら何かしら明らかになるでしょうし、26年も続かないと思うので(笑)。ポーランドを旅した際にハートのスティッカーを見つけたら、このチャリティーイベントに募金した人が貼ったのだなと思い出してみてください。本当に、様々な場所にベタベタ貼られています。うちのアパートの玄関ドアにも誰かが貼り付けたものがありました…。

公共の場所へ貼るのはやめましょう

<スポンサーリンク>



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です