日本では何故セントラルヒーティングが普及しないのか問題

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ポーランドに住み始めて早1年。
8月の終わりとともに夏があっという間に終わり、気づけばもう秋...(というか冬?)。
9月中旬には、地域暖房に加盟している住宅、アパートへの温水供給が始まったとお知らせがありました。

miszka
地域暖房とは、各家庭が個別に暖房設備を設置する代わりに、熱供給網(温水パネルが一般的です)を建物内に設置し、熱供給源会社から温水や蒸気の形で熱を受け取り使用する暖房システムのことです。地域で一括管理しているため、外気温が一定程度まで寒くならないと開始されず、開始前に寒さを感じる場合は自前の暖房で賄わなければならないというデメリットも。

私が居住しているアパートも地域暖房に接続されているため9月の時点で暖房を使用することが出来ましたが、有難いことに機密性の高いこの建物ではあまり寒さを感じず、10月中旬になって初めてスイッチを入れました。(日中最高気温が10℃前後でした)
ここでは温水が供給されており、通常使用しているお湯もこの会社からパイプを通して配給されているもので、建物内のボイラーで暖められているのではないそうです。知らなかった...。

ストーブのように空気を汚すことがなく、じんわりと部屋全体を暖めてくれるためとても快適です。部屋のどこにいても暖かく、ストーブのように局所的に暑過ぎるという事もありません。一方で、とても空気が乾燥するため、乾燥になれていない日本人は一発で気管支をやられる可能性も高いです。私も然り...。

料金体系
基本料(接続料) ㎡×0,69zl(税抜)
使用料      GJ×38,38zl(税抜)

私のフラットは51,52㎡なので、基本料は112.35zl(税込)。使用量は概算値(2,38GJ)で計算されており43,73zl(税込)。合計156,08zlを毎月収めています。
こういった生活にかかる光熱費等は、毎月の家賃と一緒に概算値を前納しており、年に数回の清算時に実際の使用量との差額を計算し、使用量が少なかった場合は返金してもらえるシステムです。
(契約している建物の管理組合や大家さんによって清算方法は異なると思いますので、あくまでも参考です)
実際、結構な金額だと思います。夏の間はほとんど使用しませんし、ポーランドの平均的収入から考えても中々にべらぼうなお値段...。
ただ、供給会社と直接契約しているわけではなく、アパートの管理会社が間に入っているため、もしかしたら一部上乗せされているかもしれない、と家人。
このアパートに越してきてからまだ清算時期を迎えていないため、実際どうなのかはまだ分かりません。想定以上に暖房を使っていませんし、返金されることを期待しているのですが、どうなることでしょう。楽しみです。

地域暖房を供給する会社について、youtubeに工場内の設備を紹介する動画があったのでご紹介します。
この地域では、かつて数十箇所にあった地域暖房の供給源を1箇所にまとめ、効率よく供給できるように近代化したそうです。また、会社ではありますが、実際の株主はほぼ自治体であり、実質自治体が運営しているといっても間違いはないかと思います。

本題。日本では何故セントラルヒーティングが普及しないのか問題

ポーランドに来てから散々からかわれた(ディスられた?)ネタが、この「日本では何故セントラルヒーティングがないのか」ということです。
ポーランド人からしてみれば、日本は未だに経済大国であり全てが発展しているはずの先進国である、というイメージを持っており、よもやそのような先進国で人々が冬の間「寒い寒い」を連発しながら家の中で震えているということが信じられない、を通り越して、ギャグなのではないかと思ってしまうほどだとか。
家人のポーランド人が日本未経験の友人にこのことを話すと、初めは誰もが「いやいやいやいやご冗談を!」と信じてくれなかったとか(笑)。
そのような訳で、事あるごとに皆に聞かれるんです。何故なのか?と。
いや、もう相当いじられて馬鹿にされまくってます、実際は(笑)。

私もポーランドに住むまではセントラルヒーティングのことなど考えたこともなかったため、皆を納得させられる理論武装ができておらず、しどろもどろでいい回答が出来ませんでした。皆さんは考えたことありますか?
インターネットで調べ、なんとか自分なりにこうではないか、と納得した理由がこれ。

miszka
日本は湿度が高く、昔からいかに湿度を下げて夏を快適に生活するかが住居を立てる上での最重要課題であった事と、日昔から局所暖房、居間(リビング)や寝室等、人がいる所だけ暖める事が一般的だったため、建物全体を暖めるという発想が希薄である。また、日本では「我慢は美徳」、「暖房はもったいない」という意識が高く、家全体を暖めることはせず、ファンヒーターや石油ストーブを使用して局所的に暖房する事が当たり前と思っているのではないだろうか。

(本音「そんなこと考えたこともないよ!だってセントラルヒーティングって概念がないんだもの!w」)

ちなみに、なんとか私がひねり出したこの考えも、ポーランド人を100%納得させるには至っておりません(笑)。
実際私の実家は超寒いです。というか、日本のストーブでは部屋の空気が汚れて長時間温めると具合が悪くなるのと息苦しくなるため、寒いくらいのほうが丁度いいと思っている、寒いのは我慢するもんだという日ごろの修行の成果があるのかもしれません(笑)。また、そうは言っても日本は日当たりがいいので、日中であれば太陽光によって自然に部屋が暖まるという理由もあります。

セントラルヒーティングが普及している国に居住の方なら、誰もが一度は馬鹿にされていると思われるこの問題。
理屈っぽいヨーロッパ人を説き伏せることが出来る、最強の理論武装をお持ちの方は是非コメント欄にてお知恵を貸してください!

※こちらの記事も合わせてご覧ください

ポーランドの家の暖かさの秘密

2017.12.23



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2 件のコメント

  • 地域暖房が日本で普及しない理由は、集合住宅へ熱を供給している地域暖房の多くが定額料金制をとっているからです。
    なぜ、日本の地域暖房が電気や水道、ガスなどのように従量制をとっていないかというと、集合住宅では住戸の位置や状況によって熱の使用量が異なる為です。
    どういうことかというと、集合住宅では最上階、最下階、両端の住戸は中央や中間階の住戸に比べ外部に接している面積が大きい為、中央、中間階よりも熱の使用量が多くなり、全戸を同じ室温にしようとした場合には最上階、最下階、両端の住戸は中央中間階の住戸の約1.2から1.5倍の熱量が必要となります。また、空室があった場合には空室の周囲の住戸から空室へ熱が流出することで空室の周囲の住戸の熱使用量が増加します。
    こういったことから、熱使用量の不均等をなくし、料金負担を全戸公平にするため定額制の料金を採用しているのですが、日本では定額制地域暖房への理解が浅くなかなか受けいれられていないのが現実です。理由としては、節約ができない、朝晩しか暖房を使わないのに同じ料金をとられるのはおかしい、使っても使わなくても同じ料金はおかしい。などです。最近では断熱材の性能も上がり、住戸の位置による熱使用量の不公平も無くなったことで従量制をとりいれる集合住宅も出来はじめています。

    • モノクロワンコさん

      専門的な解説ありがとうございます。なるほど、料金体系や国民性(節約好き、不公平さの不受容)が関係しているというのはとても納得できます。従量制、定量制という言葉も今まで意識して考えたことがなかったためとても勉強になりました!ポーランドで我が家に導入されているのは、従量制の地域暖房、ということになりそうです。
      とにもかくにも、寒い家屋での生活は体が常に寒さで緊張して疲れますし、室内での運動量も大幅に低下して不健康になってしまうので、いつの日か日本でもセントラルヒーティングが当たり前になる日が来るのを夢見たいと思います…。冬場の日本への帰省、思っていた以上に寒すぎてヤバイです(笑)。きっと私の実家が寒すぎるのでしょうが。

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